不妊治療コラムCOLUMN

治療方針を決めるには

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2018.08.01

院長です。

 

健康のためにダイエットして、なんと少しやせることに成功しました。

患者さんにはまだ誰からも言われてませんが……。

 

前回のコラムで、当院の治療方法別妊娠数についての説明をしました。しかし、それぞれのご夫婦に対し、どの治療方法がいいのかを決める判断は大変難しいものがあります。

もちろん、治療方法の決定についてもこれまでにいろいろな研究データが報告されています。現代医療の基本となっている「根拠に基づく医療(EBM:Evidence Based Medicine)」という意味ではそれらを手掛かりにするのですが、そのデータがいくら最新の、信頼性の高いとされるものであっても、それらはまさに治療方針を決定しようとしている目の前のご夫婦以外の人たちから得られたデータであって、このご夫婦にそのデータの結論をどれだけ適用できるのか、という点で迷うことがしばしばです。

当院ではEBMを基本としながらも、ご夫婦の年齢、これまでの不妊期間、治療歴があればその経過、などを考えあわせながら、できるだけ相談したうえで治療方針を決定しています。特に、どれだけ早く妊娠をしたいか、どれだけ受診の負担や経済的な負担をするかなどは、それぞれのご夫婦によってその希望が違ってきます。当院ではそれらの希望をできるだけ外来やカウンセリングを介して聞き取り、なるべくご夫婦の希望にかなう方法でいい結果を得られるように努力しています。